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今月の法話
少欲
 2月15日は、お釈迦さまが亡くなられた日です。「涅槃図」を本堂にかけてお勤めをします。 お釈迦さまのご遺体のまわりには、ぞうや虎、また鳥類、そして、昆虫などの小さな虫たちまでも悲しんでいるさまが描かれています。 あらゆる動植物にまでもやさしい心で接しておられたということでありましょう。 花園のなかで誕生され、沙羅の花びらに覆われてお亡くなりになる。花から始まり花で終る聖人はお釈迦さま一人でありましょう。

 さて、亡くなられる直前にお説きになったお経に、『仏垂般涅槃略説誡経(ぶっしはつねはんりゃくせつかいきょう)』があります。 その一説に「汝等比丘(なんだちびく)、当(まさ)に知るべし。多欲の人は利を求むること多きが故(ゆえ)に苦悩も亦(また)た多し。 少欲の人は無求(むぐ)無欲なれば則(すなわち)ち此(こ)の患(うれい)無し・・・」とあります。

 欲の多い人は、少しでも多く儲けたいと思うからそれだけ悩み苦しみが多いのである。 それに反して、欲の少ない人は、他人を押しのけてまで儲けなくていいと思っているから、心がいつも平安である、ということです。
 多欲の人は、いつも何か儲け話はないかと気が立っています。仕事上においても、自分の方へ少しでも多くとガツガツした行動にでます。 だから、心からの友人はいないのです。
 それに対して、少欲の人は、今の与えられている状態で満足しています。 自分が独り勝ちしたいという思いよりも、みんながよくなればいいと思っていますから、友達も多いのです。
 お金をたくさん握って孤独でいるより、たくさんの良い友達と語らいながら日々を過ごす方が、 よりいい人生だと思うのですが。 


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