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今月の法話
戒名のおはなし(2)
 先ずお詫びと訂正をさせていただきます。先月の戒名の話の最後に「不偸盗戒」とありましたのは「不妄語戒」の誤りでした。スミマセン

さて、「戒名のおはなし」の中で、戒を授けるということは本当の仏弟子として自覚し、毎日を誠実に一生懸命生きていくことを誓うことだといいました。 「不殺生戒」と「不妄語(もうご)戒」は先月書きました。
 次に「不偸盗(ふちゅうとう)戒」とは(盗んではならない)ということですが、むやみに他人のものを欲しがらないということでもあります。私たちのトラブルの原因は、物やお金の取り合いにあります。もっともっと欲しいという心が憎しみをつくっているのです。人間の欲には限りがありません。そこで大事なことは、「自分はこれくらいあれば十分だ」と気がつくことで、「吾レ只(ただ)足レルヲ知ル」ということを釈尊は説かれています。「自分が・自分に・自分を」という、自分を中心に物事を考えるからいつも争いが絶えないのです。自分の事より、まず相手のことを考えてあげたら安らかな日々となります。
 次に「不邪淫戒」男女の性の問題です。食欲と性欲は動物の本能です。食欲については「不殺生戒」のなかでも書いていましたが、(食べ物を無駄にしない)事でしょう。 性欲については、有名人の(不倫)だとか報道されますが、正しい性の営みをしなければならないということです。
 最後に「不飲酒(ふおんじゅ)戒」お酒を飲んではならないという事ですが、飲酒も最初から禁止されたのではありませんでした。しかし、ある修行僧が飲みすぎて醜態をさらしたことにより、それ以後お酒を飲むことを禁止されました。お酒の害として次の6つを挙げられています。
  1. 財産を失う。大酒や深酒により貴重な時間を費やし、無駄なことが増える。まじめに働く時間も少なくなり収入も減り、せっかく蓄えた財産を取り崩しついには全部失くしてしまうことになる。
  2. 呑みすぎて、つい無礼な行動となり、周りの人々からひんしゅくをかうことになる。また、人と喧嘩や口論を起こし人からの信用を失うこととなる。
  3. 呑みすぎによって、病気になる。
  4. 呑んで暴れ、悪い評判が立ち皆からの信頼を失い、ついには誰からも相手にされなくなる。
  5. 酒の力で気が大きくなり、つい安請け合いをして失敗を招くようになる。また、羞恥心が無くなり、平気で粗暴な振る舞いをしたり、恥ずかしい行動をとってもそれを恥と思わなくなる。
  6. 思考力が低下し、物事の善悪を判断する力が無くなり、結局は自分で自分を滅ぼすようになる。

お酒も飲まないことがいいのですが、これも世のならいと言った方がありました。ほどほどにして、決して酒に飲まれることのないようにしましょう。

8月はお盆の月。拝む事は大変良いことです。自分が拝まれるような人格を目指しましょう。


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