抜苦与楽(ばっくよらく)
四月といえば入学式や入社式など、人生の出発となる季節です。
今回の大地震で亡くなられた方の中にもたくさんの新入生や新入社員のかたもあったことと思います。
人生の中であれもやりたい、これもやりたいと希望に胸をふくらませていたことと思います。
それが一瞬にして断たれてしまったことに、人生の非情さを感じずにはおれません。また思い出や財産などもすべてを失われた方に、いかに希望をもってこれから生きていただくかであります。 それには、物心両面からの支援が必要です。
仏教の教えのなかで「慈悲」ということばがあります。「抜苦与楽」と訳されます。 苦しみを抜いて、楽しみを与えること。相手の悲しみ苦しみを受け止めてあげることです。 自分がその立場だったらどうするのかと思い、手を差し伸べずにはおれない心を持つことです。 手助けのボランティアをしたり、義援金の布施をできるだけやっていきましょう。